「何か刺激的なことしたいな」
彼女が言う。
出会い系PCMAXで拾った彼女はけっこういやらしい女で、アブノーマルなプレイが好きだ。とはいえ、俺はそれほどアブノーマル好きではなく、体位もオーソドックスだしSM経験もなし。せいぜい器具を使ってセックスする程度だが、彼女はそれでは満たされていないように見える。このままでは離れていくかもしれないと、俺は思案し「目隠しプレイ」を思いついた。
目隠しプレイはソフトSMで使われ、視覚による情報を遮断された状態で男のセックスを受け入れるプレイである。男が次に何をしようとしているのか、実際どんな風にことに及んでいるのか見えない状態で弄ばれる。見えないセックスは凌辱以外の何でもない。これはいい刺激にもなろう。
「目隠しプレイするぞ」
「エッチのときに?」
彼女の目が活きいきする。
ホテルに入る前からだ。
「えええ?」
それからラブホに行ったが、国道を走っている段階で目隠しをさせた。
「どのホテルに行くかこれから考える」
「いつものとこじゃなくて?」
「ああ、初めてのホテルがいい」
視覚を奪われた彼女の顔は心なしか恍惚として見える。
入ったホテルは郊外にある地味なホテルだった。
だが俺はそのホテルの外観とか、名前などはいったい口にしなかった。
「どんなホテルなの」
「言う必要はない」
彼女の手を引いて車から降りて部屋に向かう。
「どんな部屋なの」
「その質問にも答えられない」
「もう」
「服脱げ」
いつもの手順で脱ぐだけなのだが、目隠しした状態ではやはりぎこちない。ストッキングを脱ぐとき、躓いて転んだ。
「きゃはは」
「手伝うよ」
ストッキングとパンティをいっぺんに脱がす。
「シャワーも目隠しで?」
「シャワーはいい」
「きゃあっ! いきなり」
俺が恥丘に顔を埋めたのでびっくりしたようだ。
「いい匂いだ」
「洗ってないから」
チュポチュプ チュウウ……
「きゃっ! ああん、もう、いや」
顔面が恥丘からいきなり乳に移動したことを把握できていない。俺は乳吸いを始めていた。
そうやって視覚を奪った状態でセックスを続けた。
彼女はいつもより大量の愛液を噴き出し、いつもよりよがり、乱れた。
「刺激的だったろう、目隠しプレイは」
「うん……ねえ、もう取っていい?」
「まだだめだ」
彼女の目隠しを外すことを許したのはホテルから帰る途中の国道だった。
目をしばたたかせ「明るい」と言った。
その目は本当に明るかった。
目隠しプレイはこのくらいやらないと興奮しない。