「夫とはセックスレス。オナニーだけでは欲求不満を処理できず出会い系にきました」
初対面でお茶を飲んでいるとき、その清楚な婦人は無言のままそんなメッセージを送ってきた。綺麗で上品ぶっているが、頭の中にはセックスのことしかないと見た。つんとした目がときどき宙を泳ぎ、妖しい光を放つ。
「とにかく気持ちよくなりたいの。ムチャクチャしてほしいの。虐めてほしいの」
高さそうなブランドのバッグがそう語っている。
―だったら虐めてあげましょう。今まで味わったことのない快感を味わってもらいましょう―
「奥さんは口枷ってご存知ですか」
テーブルの上にそっとピンクボールの口枷を置いた。ご婦人がさっと目をそらす。それを何に使うのか知っていたかもしれない。
「これを口にはめてセックスすると快感が2倍から3倍になります。媚薬のようなものです。どうですか。試してみませんか」
いきなりそんなことを言うと気分を害してパスされるリスクがあったが、俺はあえて賭けにでた。そのご婦人は相当欲求不安が溜まっていると直感したのだ。
案の定、彼女は目の焦点が定まらず、そわそわしだした。あきらかに性的に興奮していた。
それからホテルに連れ込む。そんなつもりはないなどと最後まで渋っていたが、部屋に入るとシャワーを使いたいと言った。
「シャワーはだめです」
「だって汗かいてるし、気持ち悪いわ」
「シャワー使ってもいいですけど条件があります」
俺は口枷をしてシャワーを浴びることを命じた。口枷を付けなければ、汚れたままのマ○コを舐めまわすぞと脅したのだ。清楚な女性だけに陰部の臭みを嗅がれたくない。ご婦人はため息まじりに口枷プレイに応じた。
口にピンクボールをはめ込み、ベルトを頭に巻く。俺は少々キツメに巻いた。
「イヨホイ・・・ヒュウイ」(痛い・・・痛い)
「今は痛くてもすぐに良くなりますよ。処女がセックスの快感に目覚めるような瞬間がすぐに来ます」
口枷をしたままシャワーを浴びる。俺は戯れに下半身に指を刺しこんだ。
「イヨオイインッ!」 (イヤンッ!)
驚いた。とろりとした生温い淫液が大陰唇のあたりにまであふれていたのである。
彼女は口枷で興奮して濡れていたのだ。
―なんだかんだいって濡れてるじゃないか―
その日は口枷をしたままセックスし、ホテルを出るまで外すのを禁じた。
その清楚なご婦人は明らかにSMに目覚めつつある。
今後どのように調教していくか目下思案中だ。